油絵具を使う?-その1-

私のこの実験では不飽和ポリエステル樹脂に油絵具を混合して制作研究を行っています。油絵具を用いるようになった理由は、人体や動物に見られる様な透明感を持った肌理が得られ、生き物の特徴を表現出来るからです。油絵具は、チューブ入りが量販店で購入出来るため、入手し易いことも使用理由の一つです。元々、私は絵画制作をしていた経緯があり、油絵具を保有していました。立体造形制作を中心に制作をしてきましたので、油絵の制作はしておりませんでした。そのため10年以上、絵の具箱に入れて棚の奥にずっと保管しておりました。その後、立体造形の制作をしていた最中にしばらく使用していなかった油絵具を取り出して、不飽和ポリエステル樹脂に混ぜてみました。この時、油絵具と不飽和ポリエステル樹脂は適合すると感じました。しかしながら、油絵具の全色が不飽和ポリエステル樹脂に混合出来ず、不飽和ポリエステル樹脂の中で絵具の強い凝集力の働きが見られました。この課題が私の制作の欠点となり、本研究で明らかにしたいと思いました。


不飽和ポリエステル樹脂に油絵具を混合した写真。
油絵具の種類によって強い凝集力が働きます。