人体や動物などの具象的な立体造形は、リアリティを表現するために正確な形、量塊が大事であると考えています。着色を施す作品であれば、皮膚を表現するための着色も重要な要素です。私が意図する肌理の表現は、不飽和ポリエステル樹脂が持つ透明で黄褐色である色と類似しているため、不飽和ポリエステル樹脂を使って生きているような立体造形を作り出したいと考えました。そして、樹脂用着色剤より不飽和ポリエステル樹脂に分散され、透過性を持った色合いを表現出来る油絵具を着色剤として使用し、立体造形作品として展開しています。
筆者作品 《暖 (だん)》2009年 FRP
D500×W800×H600 mm (10点) 撮影:早川宏一