日本心理学会シンポジウム「創造性の神経心理学」開催報告

「課題設定による先導的人文学・社会科学研究推進事業(日本学術振興会からの委託事業)」の一環として、小山教授および中央大学文学部緑川晶教授が共同で日本心理学会第83会大会(9月11日~13日 立命館大学大阪いばらきキャンパス)にてシンポジウムを開催いたしました。演者および演題は下記の通りです。
SS-023 創造性の神経心理学 2019年09月11日 13:20 – 15:20

[企画代表者,指定討論者,司会者] 小山 慎一 筑波大学

[企画者,話題提供者] 緑川 晶 中央大学

[話題提供者] 小森 憲治郎 十全ユリノキ病院

[話題提供者] GOMA ディジュリドゥアーティスト・画家

[指定討論者] 川畑 秀明 慶應義塾大学

[シンポジウム要旨] 創造性の神経心理学に関する先行研究では,右半球損傷後の表現力の低下や,認知症の進行に伴う描画力の向上,てんかんの発症に伴う創作活動の開始などが報告されてきた。現在,これらの症例研究は神経美学・脳機能イメージング等の周辺分野と相互に影響しつつ発展を続け,脳が創造性を生み出す仕組みの詳細が次第に明らかになりつつある。本シンポジウムでは,認知症の進行に伴う創作活動の促進(小森),頭部外傷後の描画の変化(緑川)等の最新の症例研究の成果を報告するとともに,交通事故による頭部外傷受傷後に緻密な点描画を描きはじめたGOMA氏より,当事者の視点から「描くこと」について語って頂く。指定討論(川畑・小山)では,神経心理学・脳科学の視点より脳と創造性の関係についての議論を深めていく。

日本心理学会第82回大会ホームページ http://jpa2019.com/

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