平成17年度つくばマイスターフォーラム実施報告

平成18年2月18日
筑波大学

 筑波大学では平成17年度現代的教育ニーズ取組支援プログラム(現代GP)「新しい課題対応型体験学習プログラムの開発−地域連携によるマイスター育成講座への運営参加を通して−」の取り組みを、広くつくば市民に広報すると共に、市民ニーズをすいあげ、かつ、平成18年度の受講生を募集する目的で平成18年2月18日にエポカルつくばにおいて、つくばマイスターフォーラムを開催いたしました。本フォーラムはつくば市およびつくば市教育委員会の後援、NPOつくばアーバンガーデニング、NPOつくば環境フォーラム、NPO宍塚の歴史と自然の会、茨城県環境カウンセラー協会、つくば市ブルーベリー生産者協議会、アート・コアTSUKUBA、ミュージアムショップa、紫峰会[筑波大学学生後援会]の協力で開催されました。
講演会場ではエコノミストの町田洋次氏と文化庁芸術文化調査官の野口玲一氏を講師に迎えて講演会が開催され、その後、筑波大学からマイスター育成講座の概要の説明会が行われました。
 町田洋次氏は「これからの「ひと」作り・「まち」作り−市民と大学のコラボレーション−」について講演されました。アメリカとイギリスで80年代から90年代にかけて小さな政府の推進に伴い社会起業家や公民起業家(役人で起業家精神で仕事をする人)が登場してきました。アートスクール、スポーツクラブ、都市遊休農地を再生する農学校、安全パトロール、まちづくりクラブ(町並・町屋再生)、海や川や湖の再生、風力・バイオマス発電・・・いずれも社会起業家の事業対象です。21世紀は社会問題を発見し、解決策のアイディアを思いつき、事業化して当事者に希望を与える、社会起業家の活動が期待されています。講演では社会起業家について英米と日本の具体事例をあげながら、日本での広がりについて話題提供されました。野口玲一氏は「芸術文化とアート・サポート」について講演されました。
 文化庁が行っている芸術文化の様々な支援活動の中で、野口氏が直接関わっている美術の支援事業について、とくにメディア芸術祭や、在外研修の成果発表としてのドマーニ展などについて話題提供されました。時代を追って美術のあり方が変遷するに従い、文化政策や支援の形態も変化してきました。近代以降の歴史をたどってみると、そこに同じことが繰り返されていたり、共通の視点が見出されたりということがあります。また、このような観点から見たとき、近年さまざまに試みられております。地域型のアートプロジェクトはどのような意味を持つのか、そのような点についても検討が行われました。
マイスター育成講座については、生物資源学類で開催する「食と緑のマイスター育成講座」、芸術専門学群が開催する「美と芸術のマイスター育成講座」について、講座開設の目的、講座の構成・内容、教育プログラムとの係わり、受講生に期待すること、受講申込みなどにについて説明がなされ、市民からの質疑に応じました。講座概要説明の後は展示会場で市民が参加を希望するコースブースの前で担当教職員と質疑応答が行われました。

 一方、展示会場では終日、開講するコースごとにブースを設けて、コース担当教員が市民にコース内容の説明と質疑に対応することで、コースの広報と、市民ニーズのほりおこしを行いました。また、筑波大学芸術専門学群教職員による芸術作品の展示や講座に協力するNPO団体の活動紹介、関連団体による広報などが活発に行われました。
当日の参加者数は約250名(内訳、市民および学生170名、NPOなどフォーラム関係者80名)、地元の有線TV局による取材、放映、各種メディアによる取材も活発に行われ、今後の活動につくば市および地域社会の注目が集まっていることを強く感じました。
Copyright c 2006. 筑波大学生命環境科学等支援室、人間総合科学等支援室体芸支援室. All Rights Reserved. TEL.029-853-6675 / FAX. 029-853-6617
照会先:〒305-8577つくば市天王台1-1-1 E-mail ; ggps@sakura.cc.tsukuba.ac.jp