キッザニア東京は昨年オープンした話題の施設で「こどもが主役のこどもの街」である。
とはいえ、この施設には大人一人で入館することができず、子供の付き添いではないと入れない施設なのである。
そんなキッザニア東京に視察できるという貴重なチャンスを得ることができた。訪れたのは2007年2月14日、平日にも関わらず大勢の親子ずれが入館していた。この時で600名ほどの入館者とスタッフが100名程が一つの空間にいた。
![]() ららぼ一と豊洲北館の外観 |
![]() 第2部(16:00〜21:00)の入場を待つ来場者 |
![]() 入場受付 |
![]() 入場受付:右下の赤いものはICが埋め込まれたセキュリティーブレスレット、入場者は装着する。グループごとに登録され一人だけ先に帰る等ができない |
株式会社キッズシティージャパン(本社:東京都千代田区有楽町代表取締役社長兼CEO:住谷栄之資)は、2006年10月5日に日本初の「こどもが主役のこどもの街[キッザニア東京]」をアーバンドックららぼ一と豊洲(東京都江東区豊洲2丁目)内にオープンした。
このキッザニア東京は、メキシコシティ(1999年オープン)とモンテレイ(2006年5月オープン)についでメキシコ国外では初めての、また世界第3番目の施設となります。
キッザニアは、メキシコのKMZ社(本社:メキシコシティCEO:ハビエル・ロペス)によって開発された屋内施設です。実在する企業がスポンサーとなったこどもサイズ(現実社会のほぼ2/3のサイズ)の約50のパビリオンがリアルな街並みを形成しており、その中で約70種類のお仕事やサービスを受けるなどのアクティビティを体験することができます。
こども達は、お仕事を体験することでキッザニア内で流通している独自の通貨「キッゾ」を手に入れることができ、このキッゾを使い、キッザニア内で習い事をしたり、買い物等をすることができるほか、銀行に貯金したり、ATMで引き出せるなど、リアルな経済活動を体験することができます。
キッザニア東京は、大成功を収めているメキシコでの運営システムをベースとしながらも、日本のこども達をとりまく環境を反映し、未来の社会を担うこども達のためのエデュテインメントタウン*を目指していきます。
◇キッザニアとは
キッザニアは、今までに類を見ない−ロールプレイング型エンターティンメンドを提供する「こどもが主役のこどもの街」です。
*エデュケーション(学び)+エンターテイメント(楽しさ)を組み合わせた造語
![]() 入場口は空港の手荷物検査・ボディチェックを模している。実際にセキュリティーチェックは行なわれない。 |
![]() 入場口から出た所 |
![]() 内部風景 |
![]() 内部風景 |
キッザニア東京は、子供のための体験型施設で、実在する企業の店舗を設け日常的な街を再現している。同伴の大人は各パビリオン内に入ることはできない。パビリオンで子供は、サービス(業務)を行なう役割やサービスを受ける役割を選択することができる。サービスを行なうと代価を得ることができ、サービスを受けると代価を支払うことになる。サービス(業務)についてはスーパーバイザーと呼ぶ担当者から説明を受ける。スーパーバイザーは子供扱いしないように、また子供が考え気づくようにいかに教えないかを基本として接しているそうだ。
施設内には140名のスーパーバイザーがスタッフとして配置されている。スーパーバイザーの登録者は500名、平均25歳(10代〜40代まで)で雇用形態はアルバイトである。教育系の大学生が中心で幼稚園、保育園、教諭の経験者も多い。サービス(業務)内容に関してスーパーバイザーは、各企業の研修施設で基本的な(社員よりは簡単な)研修を受けている。モスバーガーなどでは店長資格を持っているスタッフも何人かいる。
![]() ピザショップ |
![]() 銀行のATM |
![]() 商店街の花屋さん |
チルドレンミュージアムでも消防士や郵便屋さん等の体験展示があが、キッザニアでは、よりリアルな仕事を体験することができる。この体験展示は新しい手法である。
キッザニア東京を視察して、情報とは何かということについて考えてしまった。本物と偽物、実と虚、そして情報、そうしたことを久しぶりに考えた。情報とは、見たり聞いたりするもので、直に触ったりできないものであるはずだが、ここでは情報に直に触れているのである。
木村浩(2007年2月)
施設概要 |
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施設名 | キッザニア東京(Kidzania Tokyo) |
事業主 | 株式会社キッズシティージャパン(本社:東京都千代田区有楽町代表取締役社長兼CEO:住谷栄之資) |
開館 | 2006年10月5日 |
所在地 | 〒1358614 東京都江東区豊洲2丁目4番9号 アーバンドックららぽーと豊洲 NORTH PORT 3F |
敷地面積 | 約1,800坪(約6,000m2) |
パビリオン数 | 約50 |
年間来場者数 | 年間70万人(推定) |
総工費 | 25億 |
施工 | 乃村工藝社 |