プロダクトデザインコースの概要

人間は言語を操る動物であると同時に道具を操る動物でもあります.かつては「口紅から機関車まで」と言われた人間が操る道具は,いまや「ゼムクリップから宇宙船まで」に広がっています.その間には,食器や調理器具等の生活機器,列車や自動車などの輸送機器,コンピュータや電子手帳などの情報機器,キャンプ用品などのレジャー機器,さらには建設機器や研究機材とありとあらゆる「モノ」が含まれると言っていいでしょう.

デザイン専攻の生産デザインコースでは,こうした,人間が生産するあらゆる機器と人間との「関わりのあり方」を学び研究します.この分野はまた工業デザインとも言われ,芸術と科学あるいは美術と工学にまたがり,それらを繋ぐ広範な領域を対象としています.
この広範な領域は,「モノを作る」ことがその経済活動の中心であり,また研究活動の展開先である現代において,科学や工学によって日々開発される技術と人間の感性とを高次元な融合体としてまとめることでつなげることができるのです.そして,デザイナーは,この,一見かけ離れた領域にまたがって,実質的な知識を蓄え,理解力を養い,それらをつなげる応用力を発揮しなくてはなりません.

一方,日々拡大する一方の生産デザインの領域は,具体的な「モノ」を作るという造形的な分野に加えて,いまやインタフェースといわれる「関わりそのもの」を形作る分野まで広がっています.ここでは,目に見える形の他に「関係」すなわち「何をどうするのか」といった,「コト」の世界のデザイン領域です.そして「関係のデザイン」は時間の経過や経験に依存する様々な影響を受けて変化するものです.

一方で,こうした「コト」のデザイン領域は「製品計画」と言われる「モノのあり方」のデザインにも広がっています.モノをデザインする時にその存在価値や意義をどう捉えるか,またそれをどう表現するか」という,表現の基礎とも言うべき「計画」はデザインの理論的なバックボーンとして重要であり,それ自身がデザインされなくてはならない領域なのです

現在生産デザインコースは,5名のスタッフがこうした広範なデザインの領域に関する研究と教育を同時進行するかたちで携わっています.

また,教育課程は,デザインの科学を基礎理論として学び,プロダクトデザイナーとして必要な専門技術を実習や演習を通して修得する事を目標としています.

一方,卒業生の進路は,デザインの科学を基礎理論として学び,プロダクトデザイナーとして必要な専門技術を実習や演習を通して修得する事を目標としています.


生産デザインコースの作品集

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