日本サイエンス・ビジュアリゼーション研究会
イベント
2016年
出題:
和田洋

専門領域:
生命環境系/動物進化発生学

イラスト制作:
石田理紗 / 三神慧子 / 沢田麻理奈 /
和田朱里 / 井手彩乃 / 島田祐樹 /
田中みゆき / 神田実咲 / 滝原春野


進化の主役は集団(解説重視のイラスト)

目的:進化の主体が個体ではなく集団であることを示す
対象:高校生

問題

進化は集団で起こる現象

解説

進化というとポケモンをイメージしがちですが、一個体の形が変わる現象を進化とは言いません。また、親と子の形態が違うことも進化とは言いません。進化は個体を単位として起こることではありません。集団での遺伝する形質の割合が変化することを進化と言います。ですので、進化は2段階で起こります。ある集団の中で、個体に突然変異が生じます。多くは集団に固定されずにすぐに消えてしまいますが、中には集団の中で増えていくこともあります。このとき、必ずしも突然変異が有利である必要はありません。偶然増えていく進化もあるんです。なので、進化は二つのことを理解する必要があります。どのような突然変異によって、表現型の違いがもたらされたのか、これを至近因と言います。もう一つは、そのような突然変異がどうやって集団の中で増えたり、減ったりしたのか、これを究極因と言います。この進化の2段階性をイラストで示してください。

評価のポイント

個体の変化が進化ではないという情報までうまくイラストで伝えられるか。