日本サイエンス・ビジュアリゼーション研究会
イベント
2013年
yagi
出題:
八木勇治

専門領域:
生命環境系/地球変動科学

イラスト制作:
小堀詠美/山浦由香里/岸本玲海/
中川恵都


地震の発生から揺れを感じるまで
(解説重視のイラスト)

目的:教科書に掲載するイラスト
対象:高校生以上

問題

地震が発生した後、その衝撃は周辺に地震動として伝播していく。地中を伝わっていく波と、地表にトラップされた波が存在する。地震が発生して、地中や地表を伝わって、私たちが揺れを感じるまでの過程をイラストとして表現すること。

解説

地下で断層面がずれて、その衝撃が地中を伝播していく。また一部は地表付近の柔らかい層にトラップされて、地表を伝わっていく。地中を伝わる波は、実体波と呼ばれP波とS波があり、表面を伝わっていく波は表面波と呼ばれ、レイリー波とラブ波があります。表面波はあまり距離減衰をしないために、遠くの観測点では、表面波の振幅が大きくなる。

評価のポイント

説明用のイラストとして分かりやすいか、また、説明として間違えていないかを評価する。特に、地震動が地中と地表と伝わっていく点とそれぞれの揺れの特性が、分かりやすく表現されていることが望ましい。


現代版鯰絵(アート重視のイラスト)

目的・対象:Web等にて研究室紹介に用いるスライド

問題

地震という現象を様々な視点(科学者・建設業者・被災者等の視点)で捉えて、被災した方々が元気づけられるような、ユーモアにあふれる現代版の鯰絵を作成すること。

解説

日本は地震大国で、私たちの祖先は、この厄介な地震という現象とつき合ってきた。地震がよく分かっていない時代の人々は、通常の論理では理解できないような衝撃的な現象を、その当時の知識を使って解釈し、受け止めようとしていた。安政大地震後に描かれた鯰絵を見ると、地震という現象を破壊するものという画一的な受け止め方ではなく、その後の復興による景気回復といった側面もとらえていることが分かる。複数の視点で地震という現象を捉えて、現代版の鯰絵を作成すること。

評価のポイント

複数の視点で地震という現象を捉えて描かれているか、また、説明として間違えていないかを評価する。