日本サイエンス・ビジュアリゼーション研究会
イベント
2011年

脊椎動物視覚系の進化についての概念図

出題:
和田洋 生命環境科系(教員)
鈴木 大地 生物学類4年(学生)

専門領域:
神経進化発生学

イラスト制作:
金森陽子 芸術専門学群1年
友杉円香 芸術専門学群1年

目的:学会において研究成果を概念的に伝える
対象:生物学一般の研究者
サイズ :自由(縦:横=3:4程度)

問題

脊椎動物の祖先に近い無脊椎動物のナメクジウオと、原始的な脊椎動物のヤツメウナギを使った研究から、脊椎動物への進化では、新たに中脳視蓋という領域を作ったこと、そこへ視神経が網膜と一対一対応するような神経回路を作り、物を認識する「視覚」が形成されたことが分かりました。これらの研究をふまえ、進化のストーリーを分かりやすく説明するような概念図を考案してください。


話し合った内容のポイント

現生の生物を使って進化を考える際の考え方について話し合いました。原始的な生物と言っても、「何も変わっていない」わけではないこと、近縁の生物と比較することで、共通性を見出し、祖先の姿を推定することを確認しました。また、ナメクジウオとヤツメウナギの生体を用意し、カンブリア紀の想像図などと比較して、祖先の姿を想像しました。


アイデアスケッチ

重要なポイントとなる視覚の進化の部分を強調するよう意識した。 目を強調して視覚的に分かりやすいように努力した。


完成作品

イラスト制作:
金森陽子 芸術専門学群1年

・「イラストレーション」ということに着目し言葉を挿入せず図で説明するようにした。
・すべての情報を盛り込むことができなかった。

イラスト制作:
友杉円香 芸術専門学群1年

・眼の進化であることが一目でわかるように、そこを強調したイラストにした。
・見やすいイラストにするために内容を省略しながら表現していくと、逆に誤解が生じる部分が増え、その点で一番苦労した