◆台湾編

 
文化機構・博物館
政院文化建設委員会
国家文化建設に関する計画,中央と地方政府による様々な文化に関する提案や企画などを統合し,伝統及び国民生活の質を高めるため,1981年に成立された国家機関のホームページ。国家文化政策,文化法規,文化資産(遺産)保存,芸術発展の促進, 国際文化交流などに関する文献,法規,計画案などを掲載している。各縣市の「文化センター」のホーム・ページが載っている「文化地図」,や「台湾インターネット美術館」及び,一般の人々が文化に対する提言,意見を述べられるメールのページなどを設けている。(劉,2001.2.28)

南海学園
国立台湾芸術教育館,国立歴史博物館,国立台湾科学教育館,国立教育資料館 ,教育放送局は,冬・夏休みに共同開催という形でさまざまな文化活動を行ってきた。これら5つの施設は,台北市南海路にある植物園周辺に集中して建てられたため,「南海学園」と称される。このサイトはこの5つの施設によるリンクサイトであり, 各機構における運営の特色や活動の内容などを詳しく掲載している。それぞれが行っている活動をアピールするため,例えば,作品鑑賞用の「ワークシート」が設けられており,誰でもメールを通して作品に関する感想や見方を博物館に送ることができる。(劉,2001.2.28)

台北市立美術館
「台北市立美術館」は,台湾の現代美術のシンボルであり,台湾における現代美術の促進には欠かせない存在としてみなされている。1983年に成立されて以来,台湾の 現代美術の発展を図りながら台湾における現代作家の作品を収集,展示することに尽 くしてきた。このサイトでは館内のあらゆる施設が一覧表で紹介されており,図書検索に関しても簡単に行うことができる。(劉,2001.2.28)

李梅樹記念館
李梅樹氏(1902〜1983年)は台湾本土の画家である。彼は,日本の東京美術学校西洋画科に留学した経歴があり,日本では「文展」で,台湾では植民地時代の「台湾美術展覧会」,「台湾総督府美術展覧会」で大活躍してきた。その上,彼の業績は作家 活動にとどまらず,政治家(県議員など)としても高く評価されている。また,大学 で美術を指導しながら学科の主任教授などにもなっており,台湾の美術教育にも多大な貢献をしてきた。このサイトでは彼の作品を鑑賞するだけではなく,彼の努力により再建し続けてきた芸術性に溢れている「三峡祖師廟」(1769年で建立)というお寺の一部分を垣間見ることができる。(劉,2001.2.28)

台湾の原住民芸術のページ
 台湾の原住民は,過去は平地に住んでいた「平埔族」(約10民族)と現在でも多くは山地に住んでいる「高山族」(約10民族)に分けられる。考古学的には,彼らが台湾に住みくらしてきた歴史は,漢民族より長い。原住民が台湾における有史前の文化に影響を及ぼしてきたことは,専門家によって,これまでにもよく指摘されている。現在,原住民の人口は,約36万5千人で,台湾の人口の約1.7%を占めている。
 原住民文化のシンボルである原住民の美術工芸についての研究は,日本の学者によって,すでに早い時期から進められており,関連著作も多く見られる。そして,台湾のパイワン族の美術工芸に関する山本鼎の見解も大正15年1月に出版された『婦人之友』第20巻第1号に掲載されている。
 台湾の原住民研究者の一人である阮昌鋭によれば,原住民の美術工芸は,実用性,社会性,宗教性,伝統性,象徴性などの特性を持ち,民族によって,美術工芸の種類は多少違っているが,それは,陶器,彫刻,服飾(紡績,張縫,刺繍など),草木編,建築に分類できる。
 この豊かな美術工芸は,音楽,舞踊とともに「原住民芸術」のジャンルとして統合され,台湾の学校教育における美術,音楽,郷土教学活動,郷土芸術活動などの教科で教れている。また,近年の高等教育における学術研究の動きを見ると,小・中・高等学校と同様に,教育系の大学も原住民教育を研究領域として導入しはじめており,そこでは,従来の民族学,人類学領域から,原住民文化と学校教育との関わりを探究している。原住民芸術に関する研究が重要な一環として積極的に進められているといえよう。
 次のような研究機関,行政機関,教育機関のホームページを通して,台湾の原住民芸術の関連情報を多様に得ることができる。
台湾の中央研究院民族学研究所
本研究所は「文化研究組」,「行為研究組」,「区域研究組」の三つの研究組織から構成されている。それぞれの組織におけるホームページには,台湾の原住民芸術に関する資料が多く見られ,各民族の原住民音楽も聞くことができる。また,博物館のページにおいては,「台湾土著民族」を常設展示している様子も掲載されている。(蔡,2001.2.28)

師範学院における原住民教育研究センター
1.国立花蓮師範学院原住民教育研究センター
2.国立台東師範学院原住民教育研究センター
3.国立新竹師範学院原住民教育研究センター
4.国立台中師範学院原住民教育研究センター
5.国立屏東師範学院原住民教育研究センタ-

師範学院におけるこの五つの原住民教育研究センターの業務は,原住民教育の発展に関する教育法規,教育政策,教育課程,文化の伝承などの研究,研究論文や著書の出版,原住民の地域や子どものための小学校教師の研修である。同時に,原住民芸術の伝承に関連する原住民文物の収集,保存,展示及び創作研修活動も行われている。それぞれのホームページには,リンク集が掲載されているため,原住民芸術に関連する情報を更に多く得ることができる。(蔡,2001.2.28)


行政院文化建設委員会
行政院文化建設委員会は原住民芸術に関連する多くの書物,音楽,映像など多様なメディアを制作し発行している。このホームページには,行政院文化建設委員会の情報のみならず,原住民芸術に関わる各地方の民間団体の情報も多く掲載されている。(蔡,2001.2.28)

行政院原住民委員会
行政院原住民委員会は,原住民行政を主導する機関であり,原住民の教育文化や社会福祉の推進などを中心業務とする機関である。特に,その教育文化業務においては,原住民芸術と関連する原住民文化の研究,保存,伝承,書物の出版及び文化団体による活動の推進など,そして,その企画,協調,審議などが行われている。(蔡,2001.2.28)
順益博物館
この館は,林清富氏の個人所蔵物を中心に,その他,他の愛好家による寄贈品も収集・保存しており,合計では約千件の原住民文物を収蔵した本格的な原住民博物館である。地上3階と地下1階の展示空間には,原住民の生活,陶器,楽器,彫刻,服飾,トンボ玉,入れ墨,祭典などが展示されている。(蔡,2001.2.28)
以下のものも,原住民芸術に関連する多様な情報を獲得できるホームページである。
台湾大学人類学系及び大学院人類学研究科
政治大学民族学系及び大学院民族学研究科
清華大学芸術センター
東華大学族群と関連文化研究科
国立自然科学博物館
台北市政府原住民委員会

原住民音楽が多様に掲載されている。
台湾原住民文化園
台湾大学電子図書館及び博物館
世界原住民情報

(蔡,2001.2.28)
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